初めてのクリスマスローストチキン(丸鶏)
内容のプレビュー
前日の塩とオーブンの確認で8割決まる
パサつきや味のぼやけを防ぐいちばんの方法は、前日の塩すり込み(ドライブライン)です。塩は鶏の重さの1%(1.3kgなら13g)。皮と腹の中にすり込み、バットにのせてラップをかけずに冷蔵庫の下段に一晩置くと、皮が乾いてパリッと焼け、肉にも下味が入ります。サラダなど生で食べるものの上には置かないでください。当日しか時間がなければ、焼く30分〜1時間前に塩をして常温に置くだけでも十分おいしくなります。生の鶏は水で洗わず、キッチンペーパーで拭くだけにします(水はねで菌がシンクのまわりに広がるため)。鶏を触ったあとは、手と道具を洗剤で洗ってから野菜や食器に触れましょう。
初心者がつまずきやすいのはオーブンに入らない問題です。家庭用オーブンレンジ(容量30L前後)なら1.5kgまでが目安です。丸鶏の高さは12〜14cmほどあるので、天板を下段に入れたときに上のヒーターまで5cm以上あくかどうかを、予約前に測っておきましょう。入らない場合は、背骨に沿って切り開いて平らにする開き(スパッチコック)にすれば高さが半分になり、焼き時間も約15分短くなります。冷凍の丸鶏は冷蔵庫での解凍に1.5〜2日かかるので、前々日には冷蔵庫に移してください。
丸鶏の選び方と量の目安
- 量:1.2〜1.5kgの丸鶏1羽で大人3〜4人分です。5〜6人なら、1羽に骨付きもも肉を2〜3本足すか、2羽にします(2羽を同時に焼くには大型オーブンが必要です)。付け合わせ野菜は1人150gで計算します。
- 予算:国産の冷蔵丸鶏は、精肉店やスーパーで予約して3,000〜5,000円前後です。輸入の冷凍品なら1,500〜2,500円前後で手に入りますが、解凍の時間を確保してください。
- 購入時は中抜き(内臓処理済み)かどうかを確認しましょう。詰め物(スタッフィング)は中心まで火が通りにくくなるので、初回は入れずに、にんにくとハーブだけを腹に入れるのがおすすめです。
焼き時間は目安、焼き上がりは温度で判断する
200℃(予熱あり)で500gあたり約20分+10分が目安で、1.3kgなら60分前後です。ただ、オーブンによって実際の温度はかなり違うので、最終判断はもものいちばん厚い部分の中心温度が75℃以上かどうかで決めます。料理用温度計がなければ、もものつけ根に竹串を刺し、出てくる肉汁が透明なら焼き上がり、ピンク色ならまだ早いと判断します。食卓に出す時刻から逆算すると、焼き約60分、休ませ15分、準備と予熱で、冷蔵庫から出すのは食事の約2時間半前になります。
手をかけるのは、焼いている途中に2回、天板にたまった脂を表面にかける作業です。それ以外はオーブンをなるべく開けないようにしましょう。開けるたびに庫内温度が下がり、焼き時間が延びてしまいます。醤油とはちみつのたれ(各大さじ1)で照りを出したい場合は、焦げやすいので最後の10分だけ塗ります。
休ませる時間で仕上がりが変わる
焼き上がってすぐに切ると、肉汁がまな板に流れ出てしまいます。アルミホイルをふんわりかぶせて15分休ませると、肉汁が肉の中に落ち着き、余熱で中心温度もさらに少し上がります。この15分のあいだに、天板の野菜を盛り付けたり、残った肉汁を小鍋で軽く煮詰めてソースにしたりすると、時間をむだなく使えます。
- 焼き始めて30分ほどで、皮がもう濃い茶色になっているとき→胸の部分と脚の先にアルミホイルをかぶせ、温度を180℃に下げて焼き続ける。
- 予定の時間が過ぎても、ももの中心温度が75℃に届かない、または竹串を刺すとピンクの肉汁が出るとき→オーブンに戻して10分ずつ追加で焼き、そのたびに同じ場所の温度や肉汁を確かめる。
- 焼く直前に、丸鶏の高さが庫内に収まらないと分かったとき→タコ糸を外し、キッチンばさみで背骨の両側を切り取ってから胸を押して平らに開き、焼き時間を15分短くして焼く。
- • 丸鶏(中抜き) — 1.2〜1.5 kg
- • 塩 — 13 g
- • 粗びき黒こしょう — 1/2 小さじ
- • にんにく — 3 かけ
- • オリーブ油 — 2 大さじ
- • 付け合わせ野菜(じゃがいも・玉ねぎ・にんじん) — 600 g
- • ローズマリーまたはタイム(生) — 2 枝
- • 醤油・はちみつ — 各1 大さじ
- • タコ糸 — 50 cm
- • アルミホイル — 1 本
- • クッキングシート — 1 枚
- • キッチンペーパー — 5 枚
- • オーブン(オーブンレンジ) — 1 台
- • 天板 — 1 枚
- • バットまたは大皿 — 1 枚
- • 料理用温度計 — 1 本
- • 竹串 — 2 本
- • キッチンばさみ — 1 本
- • トング — 1 本
- • 大きめのスプーン — 1 本
- • 包丁とまな板 — 1 組
- 01水気を拭いて塩をすり込む水洗いはせずに表面と腹の中をキッチンペーパーで拭き、重さの1%の塩とこしょうを皮と腹の中にすり込んで、腹ににんにくとハーブを入れ、両脚をタコ糸で縛る(できれば前日に済ませ、バットにのせてラップなしで冷蔵庫の下段へ)。⏱ 15分
- 02野菜を切って天板に鶏をのせる焼く30分〜1時間前に鶏を冷蔵庫から出し、オーブンを200℃で予熱し始めたら、野菜を3cm角に切ってクッキングシートを敷いた天板に広げ、その上に胸を上にした鶏をのせて全体にオリーブ油を塗る。⏱ 15分
- 03200℃で焼く天板を下段に入れ、500gあたり20分+10分(1.3kgなら約60分)を目安に焼き、焼き始めて20分と40分の時点で天板の脂をスプーンで2〜3回かけ、焼き色が濃くなりすぎたらアルミホイルをかぶせる。⏱ 1時間
- 04焼き上がりを確かめて休ませるももの厚い部分に骨に当てないよう温度計を刺して75℃以上あるか、または竹串を刺して出る肉汁が透明かを確かめてから取り出し、アルミホイルをかぶせて15分置く。⏱ 15分
- 05切り分けて盛り付けるタコ糸を外し、もものつけ根の関節に包丁を入れて脚を外したあと、胸骨に沿って胸肉をそぎ切りにし、焼いた野菜と一緒に皿に盛る。⏱ 10分